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消費税の未来・財務省「消費税の軽減税率制度の導入」ページ読後感想

財務省ホームページで4月22日にアップされた「消費税軽減税率制度の導入」を読んだ。

www.mof.go.jp

なかなかの長文ページなので、仕事場のカラーレーザープリンターでA4版用紙に印刷した。概要と対象品目を除き17枚の頁数となった。用紙とインクがもったいないと思いながらも、仕事の合間に出先で目をとおすのだから仕方がない。

図表にイラストが添えてあり、これなら私にも理解ができるかなと思い、「適格請求書等保存方式の導入」を見始めた。現行制度・区分記載請求書・適格請求書の各保存方式が縦割りで三列に並んで比較ができるようになっている。

ところが見本の請求書に書かれている金額合計がどうしても合わない。六種類の請求書が並んでいるが、みな何かの行が省略されているようだ。やはり老眼鏡は欠かせない。メガネを掛けて見てみれば、牛肉5400円、割り箸5500円の下に省略を意味する小さい点が二つ打ってある。

次のページの「区分記載請求書等保存方式」の請求書の見本にはしっかりと点が三つ縦に並んでいるので、省略の意味はすぐに分かった。あまりにもつまらない感想で意味も無いが、点々は三つにしてポイント数を少し上げたほうがいいと思った。

まさかこのPDFを印刷して読む国民がいるなどとは、思っていなかったのかも知れない。しかし多額の税金を使って作られた制度であるのでおろそかにはできない。しかもこのPDFには、このブログの主題である、消費税の未来がしっかりと書かれている。

神は細部に宿るという言葉を思い出し、先の頁の一番小さい文字を見つけた。

(注)売上税額を「積み上げ計算」する場合には、仕入れ税額も「積み上げ計算」

と書かれている。何の事かと思い、三枚目の頁を見ると(端数処理による益税を防止)

と説明されている。つまり軽減税率対象品目8パーセントでは、12円以下の課税額の場合、小数点以下の端数の税額は切り捨てとなる。これは総売上金額から割り戻して税額を計算する方法を使わずに、売上金額に含まれる税額を「積み上げ」て受け取り消費税額を計算する場合には、控除される支払い消費税額も「積み上げ」て計算しなければならないという事らしい。

その益税に結びつくアルゴリズムもよく理解できないが、そんなこともあるのかと関心してしまう。たしかに消費者一人が一日0.99円分の消費税額を切り捨てられていたら、国民全体で、一日一億円以上の税収が減ってしまう。さすがに財務省の神の手になる技と思えば良いのだろう。

ただし10パーセントの標準税率で、本体価格10円以上の売買ならば、端数は発生しない。端数処理による益税額を言うよりも、請求先の取引相手の登録番号を記入したほうがもっと適格な請求書になると思いますがどうなんでしょうか。

しかしこの老眼の私でも一つだけ「訂正したほうが良いと思われる文言」を発見した。イラスト色付きページが終わって、「適格請求書等保存方式について」という題でローマ数字のⅠからⅤのⅣの部分に書かれている、「割返し計算」という表現だ。この言葉が三箇所使われている。ところがその下のⅤその他には、割戻しの計算となっている。

また前段のイラスト色付きページではすべて「割戻し計算」と表現されている。ここはどちらかに統一したほうが良いと思うが、ここにも何か別の意味があっての事でしょうか。

最後に零細な商人である私が二点申し上げます。ほぼ現金商売の私の店では領収書が基本資料です。その領収書という言葉が一度も出てこないのはよくわかりません。たとえば「適格領収書」「適格簡易領収書」という説明が無いのが不思議です。
台湾ではスーパーレジでの買い物も、事業者であることを述べると、レシートに事業者双方の登録番号(統一編号)が記入されます。請求書は商品の移動に添付されるもの。代金決済時の領収書もインボイスの役割を持つと思います。
さらに心配になるのは免税事業者から仕入れる場合は、仕入税額控除が出来ない。という二重線の部分です。もしそうなると免税数百万事業者は、課税事業者へ商品を売ることが難しくなってしまいます。
ここのところは現在の消費税と大きく変わってしまう点です。税制度が経済活動に影響をあたえることは、中立性を欠くと思います。
 
まさか軽減税率制度は始めから実現しない前提で、このPDFが作られたのでしょうか?