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消費税の未来・ご注意2017年4月から外食産業の消費税納税額は、税率上昇分よりも増える。

例えば、年商5500万円以上の寿司屋がある。仕入原価と備品消耗品、水道光熱費などが60パーセントかかるとする。

軽減税率が無ければ、消費税納税額はおおよそ200万円となる。ところが、来年から食材にかかる消費税額は8パーセント据え置きとなる。

軽減税率が適用される食品のみの仕入れ原価が、2000万円であれば、税額は160万円。

ほかの10パーセント税率の仕入れ分が1000万円として、売り上げ消費税額の500万円から仕入れ税額合計260万円を引くと、240万円が納税額となる。

今回の軽減税率の対象品目から外食が除かれたことにより、ほかの販売品目、衣類電気製品書籍、などよりも納税額の点で、税率上昇分よりも、大きくふえる事態となる。

もっと小規模な飲食店であれば、みなし仕入率が摘要されるのだが、飲食業のみなし仕入率は60パーセントのため、現実の仕入率とそれほど乖離は無いはずだ。

軽減税率が無ければ、仕入れ控除額は10パーセントが認められた。食品の税率が据え置かれたために、日本中の飲食店は、消費税納税額が税率アップ分プラス十数パーセント分増加してしまう。

ことに外食産業の経営者と、外食産業を食の糧にしている市民は、軽減税率の恩恵は全く受けられない社会となる点に、事前に注目しておいていただきたい。

はっきりいって、この事態は、一方的な税の恩恵者の意見によって、多様な社会の仕組みに金銭的な差別を恣意的に設定するものとも感じられる。

さらに外食産業への高い税額負担は、転嫁の難しい庶民向けの小規模事業者による、消費税の延滞金増加の原因となることは明らかである。

少なくともピンポイントで、町の小規模の課税飲食店の納税額を、増税額以上に押し上げる仕組みを内蔵している。

その上さらに区分経理や記帳、適格請求書の事務負担を事業者に押し付けようと目論むのであろうか。

南の方角から見て絶対正しいと思った判断が、北の方角から見れば間違っていたということもある。

もともとは付加価値税の構想自体が、現金決済の無い、完全事前記帳の社会であれば、完璧に稼働する仕組みであった。

ところが現金が無ければ、その日一日でさえも暮らせないのが、現実の社会なのだ。