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消費税の未来・私以外私じゃないだからインボイス

マイナンバー制度とおなじ制度は台湾にもある。氏名、生年月日、本籍地、父母、配偶者の名前、徴兵に関する情報が国民身分証統一番号証に記載されている。

日本のマイナンバーが付番される時点で、関連付けられている情報は、基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)のみだそうだ。

今後このマイナンバーが、雇用保険、健康保険、年金、税務署に提出する法定調書に関連付けられるにしたがって、日本の金銭文化も新たな時代をむかえる。

法人事業者には、昨年の末ころ「法人番号」の付番通知がなされた。インボイス制度が本格的に運用された暁には、個人事業主であれば、自らのマイナンバーを請求書に記載する。また領収書を発行する時には、金銭収受双方の「法人番号」やマイナンバーを記入する事となる。

はずだ

ところが、来年の四月に本当に消費税が増税されるのか?軽減税率も実施されるのか?

もちろん私も増税には反対だ。増税が無ければ、軽減税率も無い。ならば当然「区分記載請求書等保存方式」も、「適格請求書等保存方式」も必要ない。本当のインボイス制度は「今」必要であるはずなのに、10年待ってもこの国には導入されない。

やはり日本の金銭文化はたいしたものだ。

やると言ってやらないのは、家事におっくうな亭主である私そのものです。

確かに先送りにすればするほど、インボイスの電子化環境には最先端の技術が取り入れられるわけですが。参考までに台湾の、少し古めかしいですが、日本に比べたら、はるかに税制度として進んでいる、統一発票を印字するレジスターの写真を見てください。

 

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このお店は、小籠包でガイドブックにも載っている名店です。統一発票を発行しているので、年間売上1,000万円以上です。レジのメーカーは雋峰電脳収銀機となってます。たぶん電話線でどこかとつながったPOSレジと同じ様な機能が付いているかも知れません。

台湾ではこのレジスターが無ければ、手書きの領収書や請求書でも統一発票には変わりありません。手書きの伝票に、売り主、買い手それぞれの事業者ナンバーが記載されます。大きな店舗のレシートならば、レジスター番号も記載されます。

下の写真のうち、電子発票証明聯と印字があるのが、クラウドとつながったレジの統一発票です。2000年から運用が始まったそうです。

 

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右下に写ったプラスチックのカードは地下鉄やコンビニで使えます。チャージ式のパスモやスイカ、クオカードとおなじ機能です。このカードで買い物をすると、紙の統一発票はもらえませんが、くじの当選は簡単にパソコンで調べられるそうです。無記名式のインボイスカードですが、小売店にとってはどのカード番号から幾らの付加価値税を受け取ったか、記録が出来ます。さらに携帯電話にこのカードを内蔵した物もあり、この場合、クラウドで誰が買い物をしたのかが携帯の電話番号で特定される可能性も有ります。

日本でタバコを買う時のタポスカード。これも記名式ですから、私はコンビニでタバコを買います。自分がどんな買い物をしたのかを、どこかの誰かに見られるのは、気分的に良く有りません。

まだこれらの機能は運用され始めたばかりで、ほんの一部の決済にしか使われていないと思います。

日本の国も、まだまだこれから、決済についての社会的なシステムが、新たに組み立てられる可能性があると思いました。

 

私が最も関心のある台湾の小規模事業者の納税額の計算方法についてもう一度触れましょう。

統一発票を発行しなくても良い事業者は、年間売上約1000万円以下です。税率5パーセントの一般税額計算に対して、特殊税額計算に分類されます。特殊税額計算には金融業と特殊飲食業と査定課徴があります。査定課徴に分類されるのが税率1パーセントの小規模事業人と税率0.1パーセントの農産品小規模営業人です。

その計算方法は下の写真のパンフレットの4ページを御覧ください。漢字の意味がわからないのですが、売上高の1パーセントから三ヶ月分で10,000元の10パーセント分の、支払った営業税の控除が認められて、月間100,000元の売上ならば、三ヶ月間で納める営業税は、2000元となっています。

つまり、小規模事業者は、日本のように、免税ではなく、低率課税でありながらも、一定のみなし的な仕入税額控除が認められているように見えます。

ここにも日本の消費税制度には無い、小規模事業者であっても、課税される工夫が見える。その税率は、営業形態・職種・小売卸売などの選別が無く、1パーセントという低率であること。一定の税額控除が認められていること。納税期間が一般の2ヶ月に比べ、3ヶ月に一度となっていることが特徴です。パンフレットの数字を日本円に直すと年商480万円で32,000円が納税額となります。

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このパンフレットは、台北から北方、地下鉄で30分にある川岸の観光地「淡水」の淡水稽徴所で貰ったものです。たぶん新規に商売を始める人に配られるものでしょう。もちろん財政部台北国税局のホームページで、似た内容のものが見やすく掲載されています。

日本の国会では参議院議員片山さつき氏が、1月15日の予算委員会の質疑で、今後の日本の軽減税率導入に関し質問を行い、麻生財務大臣から「初めてのご答弁」として小規模事業者、免税事業者などの簡易な税額計算について、政府の対応策の発言がなされました。

それにしてもあと一年余り、ほんとうに大丈夫なのかと心配になります。