消費税の未来・憲法の趣旨に反しない消費税制度を考える

消費税に関する憲法問題は、以前から法律学者により指摘されている。 税経新人会全国協議会 - 憲法と消費税について 北野弘久氏の論文では二つの憲法原理に、消費税法がそぐわない事を述べている。 一つは応能負担原則の趣旨に反する。 二つめは担税者である…

消費税の未来・安心してください消費税率は2%になります(二年間限定)

自ら気づくことは大切なことだ。このブログでも繰り返し述べてきた消費税制度の誤りや弊害が、ここにきてひろく認められつつある。 簡単に述べるなら以下の5点だ。 1,逆累進性(軽減税率問題) 2,転嫁(インボイス・益税問題・価格弾力性・滞納) 3,消費…

消費税の未来・セブンイレブンの隣にメガドンキがやって来た

東京23区内で初めてのメガドンキホーテが、板橋区志村に開店した。その隣にはコンビニのセブンイレブンが以前から営業している。 このブログでは、「益税なんて存在しないと思う理由をわかってほしい」というタイトルで、大規模店舗の隣に立地する小規模店舗…

消費税の未来・自動運転3D地図と消費税どっちが大事?

今日の夕方、運転をしながらニュースを聞いていた。すると世界各国で3D地図の研究開発競争がおこなわれているという。世界標準方式の3D地図を開発した国が、世界中の自動車を制御する基準を勝ち取れると言う話だ。 いまや自動運転技術というものが、まるで近…

大竹文雄氏の「消費税が嫌われる理由」に消費税の未来を学ぶ

たまたま検索をしたら、大竹文雄氏の「消費税が嫌われる理由」というページに遭遇しました。日本経済研究センターのホームページです。 推測をすると、私のような経済、財政、税制に縁のない一般読者に、消費税の持つ特性を、わかりやすく説明をする意図で書…

消費税の未来・消費税積立貯蓄制度「消費税マイレージ」と財務省

「消費税マイレージ」とは、日本のこころを大切にする党の中野正志氏が、2016年3月29日の参議院予算委員会で提案した政策です。同党ホームページには、4月3日の河北新報国会短信記事で紹介された記事が掲載されています。 記事の概要は(上智大学の大和田滝…

消費税の未来・軽減税率は自由、民主、共生の精神を「ないがしろ」にする

たまたま、中小企業家同友会のホームページを見かけた。中小企業家同友会とは、昭和22年に中小企業の存立と発展、社会的地位の向上を目的として結成された全中協(全日本中小企業協議会)から発展した、全国規模の協議体です。 私には全く関わりのない団体で…

消費税の未来・インボイスの意味を城郭都市と城下町にたとえてみました

消費税と付加価値税の違いを、日本の城下町と西洋の城郭都市に例えて考えてみた。 私は歴史や文化に通じていませんが、直感的なイメージで、この二つの税制度を喩え話で書いてみます。企業、会社、商店など消費税を納税する事業体を、城下町や城郭都市と見立…

消費税の未来・今後五年間、税率アップは無いというたった1つの理由

何事も自分に都合よく解釈をしてしまうのは、よくあることだ。単に私の希望的観測で語りたい。 来年の平成29年4月、仮に消費税率が増税されなければ、これで二度目の増税延期となる。ここで思い出したのは、「二度あることは三度ある」ということわざだ。「…

消費税の未来・竹下登首相の6つの懸念。増税をはばむ3つの理由

消費税導入時の竹下首相が示した6つの懸念とは、1,逆進性 2,中堅所得者の税の不公平感 3,所得者のかからない人たちに過重な負担 4,税率引き上げが容易 5、事業者の事務負担 6,物価上昇インフレ だという。 6のインフレについては杞憂で済んだ。税率が上…

消費税の未来・軽減税率6%標準税率8%そして割増税率10%これが増税延期後の消費税率か?

そろそろ消費税の明日が見えてきた。だけれども消費税のあさってはどうなる? 必ずしも読売新聞の記者の言うとおりになるかどうかは、誰にもわからない。来年四月以降も、仮に消費税率を今のまま据え置くとしたら、今年の秋の臨時国会で法改正がなされるとい…

消費税の未来・本体価格、税込価格、そして実際に支払った金額。この三つの数値が意味するものとは?

2016.3.19 幸福を数値化する。いかにも理科系の技師がやってみたくなる課題だ。そこで私も似たような事を考えた。課題は納税意思を数値化する。 もちろん対象は消費税の納税意思である。間違えてはならないのが、納税意識とは違う点だ。よく源泉徴収制度がサ…

消費税の未来・消費税の逆進性は、納税者である大企業と小規模事業者のあいだにも発生するのか?

担税者である消費者が、負担すると予定されている消費税には、所得の高低により、逆進性があるという。 同じように、大きな事業者と小さな事業者のあいだでは、実際に納税する消費税の負担率や、消費税を納税するためのコストに、逆進性があるのだろうか。 …

消費税の未来・恐れながら書付けをもって消費税申告の個別注記を申し上げ奉り候

私の会社では、事業年度分の確定申告書を税務署に提出する場合、「個別注記表」を添付している。 大きな項目が2つある。 1,重要な会計方針に係る事項に関する注記 2,貸借対照法表に関する注記 1の重要な会計方針に係る事項に関する注記は4つの会計方針が記…

消費税の未来・支払い給与と利潤に消費税率をかける方法だって付加価値税に違いは無い。

付加価値税は、生産流通の各段階で、付加された価値に対して課される税である。 A)受け取った消費税額を販売代金の請求書作成時に記帳する。B)仕入れ経費の請求書を受け取った時点で、支払った消費税額を記帳する。この二つの数字を明らかにする点が、消費税…

消費税の未来・軽減税率導入も、元をただせば逆進性対策。あの財務省案だってそうは悪くない。

租税の平等原則では、税の負担は担税力に即して公平に分配されなければならない。しかし付加価値税は、所得の再分配機能という点で、所得税に劣っている。 消費税増税の過去をたどれば、所得税最高税率の引き下げと同時に、消費税率は上昇してきた。ここにき…

消費税の未来・小規模事業者にとって、税額転嫁は夢の夢

私の店の主力商品は、100円から500円の均一商品である。 消費税が導入される前から、変わっていない。一時、103円や105円、本気で108円に値札を変えようと思った時もある。 消費税が導入された直後、100円のお買い上げ毎に、外税会計で、3円分が頂けた時もあ…

消費税の未来・ご注意2017年4月から外食産業の消費税納税額は、税率上昇分よりも増える。

例えば、年商5500万円以上の寿司屋がある。仕入原価と備品消耗品、水道光熱費などが60パーセントかかるとする。 軽減税率が無ければ、消費税納税額はおおよそ200万円となる。ところが、来年から食材にかかる消費税額は8パーセント据え置きとなる。 軽減税率…

消費税の未来・ザルにポイポイ小銭を溜めるのも商売の一つ

消費税は間接税ゆえに、最終消費者にはその納税義務は無い。納税義務が発生するのは、免税額以上の売上のある、300万事業者だ。 付加価値税も日本の消費税も、その納税義務が発生するのは、「発生主義」による。 つまり、商品の引き渡しやサービスの提供が実…

消費税の未来・益税なんて存在しないと思う理由をわかってほしい

売り上げ1,000万円以下の零細免税事業者。みなし仕入率が適用される5,000万円以下の、簡易課税の事業者。ここに益税があるという。 ほんとうにそうなのだろうか。ならばなぜ、上記の二つの制度,益税を発生させる制度が、日本に存在するのか。なぜインボイス…

消費税の未来・軽減税率導入の前に、これだけは決めておいてほしい事

現在のスーパーや小売店などでは、消費税転嫁対策特別措置法により、価格の表記方法が定められています。これは「総額表示」というものです。商品の価格表示を行う場合、税込価格さえ表示されていればよいとされています。 しかし、税率の変動時期にある現在…

消費税の未来・私以外私じゃないだからインボイス

マイナンバー制度とおなじ制度は台湾にもある。氏名、生年月日、本籍地、父母、配偶者の名前、徴兵に関する情報が国民身分証統一番号証に記載されている。 日本のマイナンバーが付番される時点で、関連付けられている情報は、基本4情報(氏名、住所、性別、…

消費税の未来・フィンテックが日本の消費税を変える!?

韓国VATは40年、台湾営業税は65年、二つの隣国の付加価値税の歴史は長い。いずれも正真正銘の付加価値税である。 この両国の決済場面ではもちろんインボイスが発行される。その上課税事業者のレジスターは、政府のコンピューターやクラウドで課税庁につなが…

消費税の未来・軽減税率はどうなるか?第190回通常国会で審議が始まります

新年あけましておめでとうございます。 1989年4月に消費税法が施行されてからもう27年になります。消費税とは財政を救う救世主でしょうか。社会保障を安堵する加護神でしょうか。昨年2015年の9月「軽減税率」という妖精がチラチラと飛び回ったかと思えば、「…