消費税の未来・キャッシュレス社会構築も意図する、消費増税対策のポイント還元策の大きな勘違い

 前回の消費税の未来・のブログでは、増税対策が実施されたときの、事業者を含めたキャッシュレス決済を利用して、常識ではありえない濡れ手に粟のようなポイント利得を得る形をモデル化してみました。その方法をご理解頂いた上で本編をお読み下さい。このスキームは事業者が、個人名義のクレジット決済で商品仕入れをおこなう事がポイントです。

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 今回は、5パーセントのポイント還元策が、如何に消費税の税体系の常識を無視した施策であるかを証明します。さらにこの誤ったポイント還元策を本当に実行可能にするには、どのようなテクニック、条件設定が必要となるかを示します。そこには消費税制度が抱える「転嫁・逆進性・人件費課税」という三つの問題点を解決する糸口が見いだせます。「禍福は糾える縄の如し」「人間万事塞翁が馬」とも言います。ポイント還元策の技術的実現性を、今、真摯に考えることこそが消費税の呪縛から逃れる唯一の道です。

ポイント還元策はカスケード的分配効果を持つ

 カスケードとは税に税が重なり累積して課税される事を言います。わが国では戦後の一時期「取引高税」が実施されました。この取引高税は、名の通り取引される金額に応じて決められた税率が課税され、事業者が事前に購入した印紙を領収書などの書類に貼り付けることで納税するものです。当時の税率は売上高の1パーセントでした。わずか1年4ヶ月ほどで廃止されました。当時の事業者たちは相当反発をしたと言われています。注目する点は、原材料から製品小売まで、多くの工程を必要とする衣類などの場合、その流通過程ごとに課税され、税に税が累積課税されてしまう事です。また製品ごとに最終消費者に届く事業者数が異なるために、製品の種類によって税の累積度が異なり「税の中立性」を阻害するものでもありました。

 ここで前回のポイント還元のモデルを図表1で表します。この表はオークション出品者Aが事業者の場合です。消費税の申告義務のあるAから高級古酒を飲み干した接待族の会社員Dまで、3段階の取引決済を例としています。

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図表1 Aが事業者

  各取引、決済でABCの事業者が税額として受け取った税額の合計を御覧ください。38,000円となっています。対して国から還元されるポイント額の合計は19000ポイントとなっています。ちょうど二分の一です。決済ごとに取引高税と同じ手法で税を還付をする。これは「取引高税」の発想そのものです。名付けて「取引高還付」と言えるでしょう。ご承知の通り、現在の消費税の課税方式は「付加価値税」です。その付加価値税の税体系を無視して「取引高還付」をおこなう。笑うに笑えない悲惨な思考法です。

「前段階税額控除」を無視したポイント還元策

 今回のポイント還元策では、取引時の支払い額に含まれる10%の税額のうち、その半分の5%分をポイントで還元するというイメージで報道されています。図表1に示したように、この取引過程で最終的に国に一旦納税される消費税額の合計は、20,000円です。つまり国が5%のポイント還元をする総額は取引を通じて、合計10000ポイントになるべきです。このモデルでは最終的に国庫に残った税収金額は、ポイント還元額を差し引いて1,000円となってしまいます。もうお気付きの通り、ポイント還元5%を実行するのであれば、最終消費者である接待族会社員Dの決済段階だけで、ポイント還元利得を与えれば問題は解決します。

 たぶんこのポイント還元策を考えた人は、消費税法の基本的な考え方、計算方法である「前段階税額控除」という仕組みを完全に忘れていたとしか思えません。そのような人々が国の予算に関わるバラマキ政策を決定したとすれば空恐ろしいことです。いくら古来税制度というものが、恣意的で取りやすいところから徴税するものだといっても、それと同じ感覚でばらまきやすいところに、ばらまきやすい方法でバラマクというのは、「それはいくら何でも、それはいくら何でもご容赦ください」と言いたい政策です。

最終消費者のみにポイント還元をする方法とは

 この表を見てご理解頂いたとおり解決策は、最終的に消費した会社員のみに、5%のポイント還元をおこなう事です。ところが、B、C、Dの事業者はあえて個人名義のクレジットカードを使って電子的な決済をしています。売り手側が契約しているクレジットの決済端末は、もちろん事業者の口座、屋号付き銀行口座名義と紐付けされているのは間違いありません。B、C、Dは代金を支払うときだけ、智慧をまわして個人名義のカード決済をおこなっているのです。形としてはすべて個人口座から事業者口座への入金となります。はたして決済パターンを数値的に読み取るために、契約口座すべてを事業者と個人事業者と純然たる個人口座に分類することができるでしょうか。出来たとしても、どの決済取引が最終消費者が支払った決済であるか、コンピュータ内で計算・色分け分類ができるのでしょうか。もしそれができれば、「理想の消費税体系」が完成するほどの発明となります。現金の決済管理においても同じ問題が発生します。

 ここで5%ポイント還付のための、もう一つの技術をご紹介します。図表1の事業者であるA・B・Cは税込価格で88,000円、110,000円、220,000円を受け取っています。それぞれ仕入れ段階と課税期間が終了した消費税申告、納税後には、80,000円、100,000円、200,000円が売上残高として通帳に記録されているはずです。本当の事を言いますと、この三者とも、決済段階で受け取る必要があるのは「マネー・通貨・貨幣・電子的な通帳残高=実額=本体価格」だけで良いのです。なにも税額だけを計算するための数値として「実額マネー」を受け取る必要もありません。電子化された「税数値」だけを決済時に受け取れば、受け取った税額の、電子的数値だけをコンピュータの記録装置に保管することができます。

 理想としてすべての決済をキャッシュレスで電子的に記録する時代となれば、電子数値のみで税情報をやりとりする事が可能になります。事業者間の取引はすべて「実額マネー」プラス「電子的税額数値」でおこなわれる。結果、事業者は課税期間終了後に、受け取った「電子的税額数値」から支払った「電子的税額数値」を差し引いて、その数値を電子申告する。その時点で消費税申告は完了し、数値をリセットして新たな課税期間を迎える。事業者は、消費税課税額を「実額マネー」で税務署に支払う必要はありません。一方最終消費者はどうなるのでしょうか?最終消費者は事業者と同じく税額を「電子的税額数値」で事業者に支払います。そして課税期間終了後に、支払うべき税額を国に直接「実額マネー」で納税します。現在この方法と似た仕組みで実際に徴税されている税項目があります。それは預金利子の源泉分離課税です。

 このようなシステムを管理するためには、預金通帳と同じような帳簿構造を持つ税口座通帳が必要となります。ただその帳簿構造を持つ税口座は、金融機関のコンピュータ・「全国銀行データ通信システム」の中に置く必要もありません。携帯電話・ネットワークとつながったキャッシュレス決済を扱うプラットホームのクラウド上などで個別に分散して管理する事ができます。中央集権的な管理は不要です。この税口座では電子的な数値の受取税額と支払税額を相殺します。税口座帳簿の残高は、課税期間終了後に、事業者ならばプラス数値。最終消費者であればマイナス数値で記録されているはずです。プラス数値ならば消費税申告後にリセットされてゼロに。マイナス数値であればその分の税額を「実額マネー」口座から国庫金の歳入代理店口座に振替納税することで消費税の納税は完了します。

 この納税額を今回のような政策的判断で半分にする計算を、クレジット会社・キャッシュレス決済会社・金融機関のコンピュータ、いずれかでおこなえば、付加価値税制度に適合したポイント還元なり納税額の減額などが可能となります。最終消費者である個人個人がそれぞれ直接国庫に消費税を納税する。現在ではまだまだ理想の夢見る税体系でありますが、この方法以外、今回の「思いつきポイント還元制度」を実現する方法は有りません。そしてこの理想の消費税体系を実現しましたのが、「スマートタックス®」です。

 次の図表2ではスマートタックスの計算方法を、今回のスキームに当てはめて数値化してあります。もともとポイント還元とは、一旦国庫に入った税収を財源にしているものです。入ってまたすぐ出すのであれば、最初から実際の税収入だけを国民から納税して貰えれば多くの手間が省けます。税を計算するのに「マネー」は必要なし。電子的な税情報があれば事足ります。図表2をじっくりと御覧ください。「消費税制度」は、最終消費者が直接国に納税する「リバースチャージ方式」によってのみ、正常に作動する税制度です。

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図表2 スマートタックス

 このシステムを完成させるには数年以上はかかるでしょう。とても来年の10月までには間に合いません。さらに実際の運用には「現金決済」の電子化を実現する必要があります。今、目の前にある現金を確実に電子化情報として記録する方法は、すでにこの「消費税の未来・」のブログで公開しています。意外に簡単でどなたにもご理解、ご納得がいただけると思います。

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ポイント還元策が、絶対実行できないことを示すダメ押しの一言

 図表の1では、オークション出品者が事業者の場合を数値にしました。図表の3ではオークション出品者が個人であった場合を表しています。すでに前回のブログでお話した通り、個人の出品者に消費税の申告義務はありません。そうしますと図表の1で示した最終的に国に納税される税額は表の通り、12,000円となってしまいます。このような流通パターンであれば結局国は7,000円還元赤字を発生させます。繰り返しのべたように「取引高税」と「付加価値税」をごちゃまぜにした結果です。

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図表3 Aが個人

 もともと日本の消費税制度自体が「付加価値税」ではなく、帳簿上で総売上から原材料、経費を除外した人件費と利益に課税する仕組みです。そこには「インボイス」のような税を転嫁する仕組みはありません。結局競争力の無い弱者に税の負担がのしかかる制度となっています。もうそろそろ新たなキャッシュレス時代にふさわしい仕組みを創造する時と思います。そして万能の決済手段である現金の長所を失わせない社会が続く事も大切です。キャッシュレス決済と現金決済。双方の便利さを「いいとこ取り」する「スマートタックス®」の考え方をこれからもご説明してまいります。2018/12/28

 追記:今年中か、正月三が日までに、消費税増税延期を高らかに宣言してください。身も心もそしてお財布も軽くなることうけあいです。

消費税の未来・因果応報、仏の顔も三度まで

 世の中、何かひとつくらい面白いことがないと張り合いがない。実質税率が3%、5%、8%、10%となるポイント還元を含む消費税の増税対策が実施されれば、庶民のあいだで笑い話や悔しい話題に花が咲くのだろう。得をすれば楽しいだろうし、現金で買い物をしたばっかりに最高税率が適用され、損した気持ちにもなるのだろう。

 中小小売店で、高級な商品をクレジット・キャッシュレスで買えば税率は5%になり、高級食材ならば3%の税率になるらしい。期間が限定されているとは言え、さらに期間が延長される憶測も成り立つ。

 さらに憶測をすすめる。たとえば、個人営業のクラブのママさんが、リサイクルショップで高額な古酒をママさん個人のクレジットカードで購入する。そのとき領収書の宛名には店の名称を書いてもらう。クラブの屋号付き口座から引き出した現金で、ママさんは立て替え払いをした古酒の代金を受け取り、ママさんは自分の個人名義の通帳に、古酒代を現金で入金する。このような現金仕入れのお金のやりくりは個人営業ならよくあることだ。今まで当たり前であったお金の流れの中で、増税対策の恩恵により、ママさんはポイント5%分をしっかりと自分の個人ポイントとして好きなように利用することが出来てしまう。年間の酒代がかなりの金額になるなら、還元ポイント額も多額になると推測ができる。

 一方クラブに通うお客さんは悲喜こもごもだ。接待でクレジットカードを含むキャッシュレスで支払いをするならば、ママと共に過ごす一時もまた一段と楽しいものになる。個人名義のクレジット支払いでも、お店から会社宛ての手書きの領収書を受け取ることは日常だ。自分のカードで立て替え払いをした接待族に、5%分のポイントキャッシュバックが国からプレゼントされる。お腹の底から笑いの止まらない事態だ。

 ところが現金商売の自営業者が今日の売上げの現金などで接待をする場合、代金をクラブに現金で支払おうとすると、税率は10%。もともとくつろぎをお客に与えるサービスの場所で、なにが本体価格かなど誰にもわからないものではある。ただ現金で代金を支払ったために、ポイント還元は受け取れない。ひょっとするとクレジット族とくらべてお酒も多少苦く感じるかもしれない。その道のプロであるママは心得たもので、お店のネーム入りのクオカードを現金客にプレゼントをする。そして未曾有の消費税増税対策のポイント還元の話をすれば、次回からは現金商売の社長さんもクレジットカードを持参するかもしれない。このお店に通う客はふるさと納税の話題と同じように、お金にまつわる話が好きなようだ。これはこれでキャッシュレス社会の構築に頗る有効なものとも言える。

 これらの点に気をつけてこのようなお金の流れと、アルコール飲料の流通過程を観てみると、たった1本の高級古酒をめぐり、ママさんと接待会社員の双方に、国認定のポイントキャッシュバックをもたらす事実が浮かび上がる。数字にしてみよう。税込み11万円の古酒で5,000円がママの受け取る還元ポイント。一晩の接待費税込み22万円として、10,000円が会社員の受け取る還元ポイント。この場合国に一旦入る税収は20,000円なので、そのうち15,000円が還元ポイント給付となり、国庫からクレジット会社経由で税収が失われる。国に残る税収は5,000円となるはずではあるが、実際にはそうならない。先のリサイクルショップではネットオークションでその古酒を競り落としているわけだ。人気の古酒の原価率は高い。仕入れ原価は8割を超すこともあるだろう。しかもネットオークションに出品した売り手側が個人であれば、その個人が消費税申告をする義務も無い。

 この仮定で通して合計すれば、リサイクルショップが納税する消費税額は約2,000円。クラブが納税する消費税額は、本則課税を無理に適用して10,000円。合計12,000円が国庫に最終的に納税される消費税額だ。さらにクラブが簡易課税であれば利益率40%となるので、8,000円となり、流通過程全体での税収は10,000円となる。それでも国から還付されるキャッシュバックポイント額は、税収を上まわる15,000円となるのだ。

 このような私が行なった計算自体何かの間違いであってほしい。しかしこの文章を書いてからしばらく読み返し、考え直してはみたが、どうもそのようなことが起きるのではないかと心配なのである。

 そして今日、このようなニュースが報道されている。

news.tv-asahi.co.jp

 ニュースの内容は、増税対策のひとつとして検討されている「5パーセントポイント還元」策が、事業者によって不正に還付、還元されてしまうという内容だ。

 デジタル化されたクレジット決済システムの中で本当にこのようなことを行なう事業者がいるかどうかは疑問ではあるが、金の密輸と輸出戻し税の不正還付に関わる財政金融委員会の国会中継を聞けば、消費税の制度設計の大きな欠点も顕著に見えてくる。

 そして新元号元年10月、消費税率は10パーセントに増税された。とする。そうなれば9項目に及ぶ増税対策が、どんなに不合理であっても財務省の本願は達成されるわけだ。しかし私には公明党の提案による軽減税率制度が、日蓮聖人があえて下した艱難辛苦の道ではなかったかと思えてくるのだ。そこには無理筋の軽減税率制度を無理押しして、増税そのものを無きものにしようとする深慮遠謀が感じられる。

 本来ならばお釈迦様は、不条理な軽減税率制度を法定化する論議の中で、増税阻止を実現する考えであった。騒動のすべては釈迦の掌の上で、「増税延期」に導かれるはずであった。事実、2016年の二度目の増税延期は、2017年4月の10ヶ月前に決断された。

 しかし三度目の増税延期は、予断を許さない。還元ポイントの享楽とレジの店員さんの前で嘘をついてでも軽減税率を求める気持ちを起こさせる税の制度設計自体が問題なのだ。「仏の顔も三度まで」ということわざがある。増税しようとする側、増税延期を求める側、どちらが釈迦国で、どちらがコーサラ国であるのかよくわからないが、私たちがまだ釈迦の掌の上に乗っているうちに、新しい誰もが納得できる智慧を導き出したいものである。少なくとも現金決済とキャッシュレス決済をめぐる新たな技術こそが、その答えとなるのは間違いない。 スマートタックス®  2018/12/18 青字部分は12月22日に加筆

 

 

消費税の未来・不発で逆効果だった打ち上げ花火 読売新聞10・14トップ記事 

 失敗したと思っているのは読売新聞社自身である。その証拠に現在 「来年10月に消費税10%へ引き上げ、首相表明 : 政治 : 読売新聞」ヨミウリオンラインのこの記事にはアクセスが出来ない。

 もうすでに来年、新元号元年10月の消費税率10パーセントへの増税は、事実上延期されたと広く信じられている。先ほどオンエアされたモーサテ プロの眼マンデーでニッセイ基礎研究所の矢嶋康次氏が「参院選と消費税増税 三度目の正直か」と題して今後7ヶ月間にわたる政治日程を解説した。その内容としては、日経新聞10月22日付け(弦楽)による「それでも消えぬ消費増税延期説(大機小機)」に肉付け解説をしたものだ。消費税の増税延期発表を来年5月から6月頃にピンポイントで予測しているのだから、手の内を明かされた側としては次の一手をひねり出さなくてはならない。

 読売新聞も10月の14日段階で、もう少し違うことをスクープ記事にするべきだった。例えばこのように。

 「新元号5年には消費税率15パーセントに 軽減税率は8パーセントに据え置き 今から備えを」

 なにやら戦時中の国威発揚新聞のようであるが、戦々恐々とした庶民事業者は早速、申請受付期間が延長された軽減税率対策補助金の申請に走るかも知れない。その勢いで来年6月まで一切増税延期の素振りも見せず突き進むなら、サプライズ感満点で、増税延期となれば勝利の道を歩めたはずだ。

 しかし今となっては遅すぎる。増税という重大な判断に小細工などは考えないほうが良い。特に選挙とからめて人心を揺さぶるなど、あってはならない事と思える。

 最後に来年6月におこなわれる増税延期の記者会見で、国民に対して発する、その理由の言葉を贈呈したい。2016年の増税延期の時の言葉は「新しい判断」であった。

「この増税延期の判断は、たいへん身勝手なことでありますが、『わたくしの個人的な判断』をその理由とさせていただきます。第二次安倍政権は6年と6ヶ月が経過いたしました。その間消費税率は、5パーセントから8パーセントに増税をいたしました。そして10パーセントへの増税を2度延期しました。今回で3度めの増税延期となります。

 みなさまどうかお許しをいただきたいと思います。ひとりの首相が任期中に2度の増税をおこなう。結果として5パーセントから10パーセントへの増税です。税率は二倍になります。このような大幅な増税を、ひとりの首相の任期中におこなう。そのような過酷な歴史が刻まれてしまうことに、わたし自身が耐えられるものではありません。

 多くの方々からお叱りを受けることも覚悟しております。それでもなお、アベノミクス財政再建の旗を降ろすつもりもございません。税と社会保障の一体改革においても、税は消費税だけではないということを思い出していただきたいと思います。」

 来年6月まで待つべきで無いかも知れない。今すぐこそが「サプライズ」だ。国民はそれを求めている。2018/11/26 スマートタックス®

 

消費税の未来・伊藤隆敏氏の「やっぱりやめよう軽減税率」に消費税の未来を見る

 早起きは三円の徳(得)という。江戸時代なら三文だが現在なら三円でも間違いは無いと思います。江戸期の物価を考え合わせれば、一文を30円として百円の徳でしょうか。今日2018年11月13日のテレビ東京BSテレ東)の「モーサテ」で伊藤隆敏氏が軽減税率の取りやめを主張していました。

 (伊藤隆敏氏は三枚の図表グラフを使い食品などに適用される軽減税率が、あきらかに高所得者層に恩恵、軽減額が大きくなることを説明し、イートイン持ち帰りの際の適用税率が変わる煩雑さを理由に、軽減税率は「やっぱりやめよう」と述べた。さらに軽減税率が法定化された2015年末から2016年ころの経済学者たちは皆、この軽減税率制度の妥当性について疑問を持っていて、その時点でもっと声を上げるべきだったとの趣旨も発言している。今後の成り行きについて佐々木明子メインキャスターからの問いかけに対し、軽減税率制度の取りやめは「今からでも遅くはない」と答えている。そして現実的な対案として、低所得者層への現金給付又は所得税の減額などがシンプルで実効性があると述べた。)

 括弧内は放送後の私の記憶によって書いたものですので、実際の文言と異なるかも知れません。しかしその趣旨は語呂のいい「やっぱりやめよう軽減税率」のひとことで言い表されています。私の感想としては、ここに来てやっと消費税率を引き上げる主張をされてきた学者先生方が、消費税の逆累進性対策について軽減税率とは異なる制度設計が必要との認識を持っていただけたと嬉しい気持ちです。

 しかし伊藤隆敏氏の言う方法はさんざん議論されてきた給付付き税額控除であり、所得把握の困難さと資産があるが所得の少ない人に恩恵がある点で、導入が難しいとされています。2012年の三党合意による、消費税率10パーセントになる段階で、適切な逆進性対策をおこなう。との前提に立てば、「やっぱりやめよう軽減税率」の主張は、来年10月の税率アップが先送りになることを認めているとも聞こえます。

 この私のブログ「消費税の未来・」では2016年に

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このようなブログを書いています。もしかしたら本当にそうなるかもというのが今日の早起きの百円の得を実感した話でした。そしてもう一つ消費税の逆累進性の他に「転嫁」の問題も忘れてはなりません。さらに消費税は「人件費課税」という恐ろしい魔力が備わっています。同じ売上高の商店でも、人件費比率が高い業種は消費税納税額が増えるのです。

 売上高5000万円以下の簡易課税の場合、お菓子の小売店ではみなし仕入率が80%です。美容院やエステサロン、ネイルサロンは、第5種事業(サービス業等)でみなし仕入率は50%と規定されています。同じ売上高でも業種によって人件費比率が高いほど納税額が多くなります。これって一般消費者には見えない部分ですが、零細な商売にとっては辛い仕組みです。一人商売で利益を出せなくとも、自分が受け取る手取り給与が有れば、その給料額に対して消費税率分の納税額を納めなくてはなりません。このような軽減税率論争に隠れた実態部分も学者先生方には論議をしてもらいたいものです。

 そこで私がおすすめするのが「スマートタックス®」です。消費税額を電子化することでB2B,B2C,C2C間の税額計算をクラウド上で行います。そして最終的に消費税額を支払うのは最終消費者のみです。もちろん現金を使った決済でもスマートフォンを使って電子的なインボイスをやり取りできます。さらに標準税率の場合なら、一切電子器具を使わなくても現在のような代金決済が可能です。キャッシュレス時代を迎える今こそ「スマートタックス®」の制度設計を進めるチャンスです。

消費税の未来・荻原博子氏の論説に消費税の未来を視る

 このところ連日のようにポイント還元やらプレミアム付き商品券といった目くらましのような記事が一流新聞の一面に踊っています。しかし勝ち組報道機関に対して、事態を冷静に分析するジャーナリストも健在です。 に連載された荻原博子氏の以下の記事をご紹介します。

来年の消費増税、見送りの可能性(1)…安倍首相、再び選挙のカードに利用 | ビジネスジャーナル

来年10月の消費税増税が再々度延期される具体的理由を、誰が聞いても明解な、三つの要因・事象をあげて説明しています。

 特に記事中二つ目の理由として上げている「トランプ」要因は、日本国内の事情がどうであれ、米国が消費増税を許さないという強力な米国からのメッセージを含んでいます。その意志はトランプ大統領が就任早々に提起した「国境調整税」にもあらわれています。関税に関わる日米貿易交渉の問題は、日本と付加価値税を導入していない国との間で、必然的に発生する問題と言えます。もともとこの論点は岩本沙弓氏が数年も前から著作などで発言されてきたものです。岩本氏と荻原氏との対談もユーチューブで見ることが出来ます。

 

www.youtube.com

 しかし通り一遍の付加価値税導入国と地方政府による小売り売上税導入国との非関税障壁と考えてしまうと、思い違いや事実認識に盲点が発生してしまいます。輸出業者への消費税額「還付金」イコール政府からの輸出業者への「補助金」イコール「リベート」イコール「ダンピング」が米国からの非難の図式であり、米国製品の輸入時の消費税課税が非関税障壁であるとする見方が一旦成立します。しかしこれは付加価値税の理論から言えば当然の税の流れであり何ら非難を受ける仕組みではありません。

 この図式に隠れた盲点というのは、輸出企業が日本国内の取引先に支払った仕入れ時の消費税額についてです。親会社が子会社に支払う仕入れ代金に、確実に税額が転嫁されているのかどうか、現在の日本の消費税制度では曖昧なままで税法が構成されています。納入業者とグロス総体で合意した仕入れ代金があり、そこから消費税額は割戻しで計算可能です。納入物品が、鉄やガラスのような素材物質であれば、税額を転嫁することは容易いと思われます。しかし輸出企業が仕入れた部品製品などの価格には「人件費」が相当含まれています。その人件費も正社員と派遣社員という税法上の分類がなされます。派遣社員に対する労働力の価格評価は、強い立場の主導で行われるのが常です。子会社は派遣会社・派遣社員を利用することで、消費税額の支払先を課税庁にするか派遣会社にするか自由に選択、調整できるのが消費税という仕組みです。輸出企業は部品を組み立てて完成品を作ります。さらにここでも正社員と派遣社員の比率構成を調整することで、国から還付される還付金額を自由に調整することが可能となっています。これらの事象も日本国内での適正な経済活動であり、その仕組にわずかな非正当性も存在しません。理想を言えば派遣会社が非正規社員に、消費税を上乗せして給与を支払えば良いと思いますが、それでは大幅に消費税収が下がるのでしょう。この例を見ても消費税制度がいかに低所得者に厳しい制度であるかが実感できます。

 米国が付加価値税を導入しない理由は、州政府による小売り売上税があるためです。売上税はB2Cの段階のみに課税されます。B2B間の決済には課税されません。さらに連邦政府による流通、還流する決済に課税する制度設計は難しいのかも知れません。米国が付加価値税を導入しない理由として、岩本沙弓氏は著書の中で、日本の消費税のように価格に税が埋もれてしまい、正当な転嫁が実現できない。相対する取引者のちから関係と販売する事業者の競争力により、正当な転嫁の実現は難しいため。と書かれていた気がします。

 米国のリアルタイムの税制度事情は、秦正彦氏のブログがすばらしいです。私などでは理解できないグローバルな視点・論点にあふれています。

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 最後に恒例の「スマートタックス®」の宣伝をさせてください。

 人類史上貨幣が生まれてから、現在にいたるまで、流通税の場合、税は商品を売った側に貨幣を使って支払われてきました。「スマートタックス®」では、税は電子的なトークン。電子的な数値で支払われます。例えば税率8%ならば本体価格100円なら8円分の電子消費税で支払います。実際に貨幣で税を支払うのは、最終消費者です。つまりB2B間の取引やB2Cの段階でも一切事業者は税額を国庫に支払わなくとも良いのです。このシステムで中心的な役割を果たすのが携帯電話です。この仕組ならば、輸出企業に還付される税額は、国からの貨幣を使わない電子的なポイント還元で、帳簿構造を持つ税口座通帳の支払い税額数値はリセットされゼロになります。つまり税額を計算するために、実際の貨幣をやり取りする必要は無くなります。トランプさんも日本がこの方式で付加価値税を実行するならば、一言の苦情も言えなくなるでしょう。  2018/10/21

消費税の未来・「消費税」は宝物を振り出す「打ち出の小槌」か?

大黒天が持つ「打ち出の小槌」。欲しいものが何でも出てくる便利なグッズだ。この週が明けてにわかに「消費増税風」が吹いてきた。我々庶民からみれば、ほんとにやるの?という気持ちは根強い。軽減税率が適用される品目や、同じ品物でも消費をする場所やタイミング。それらを前もって店員さんに申告する義務など、今までの生活感覚と異なる日常的な対応が求められている。それにも増して制度上の納税者である事業者も、税率ごとの区分経理、日常のレジ会計、集計作業など求められる作業負担も大きい。

しかし過去二回にわたる増税延期があったおかげで、もう口先だけの脅しにはすっかりと慣れてしまった感がある。騒ぐのはうまいこと軽減組に納まった新聞だけと疑われても致し方ないだろう。複数税率対応のレジスターや会計ソフトなど、導入準備が進まないのもこのような経緯によるとも考えられる。

裏返して考えれば庶民は消費税を負担をするのだが、その消費税を消費者から集めて納税する作業をするのも、事業者を構成する庶民なのだ。両方の立場で今まで無かった面倒くささを想像するのもややこしい。

日本商工会議所が9月末に発表したアンケート調査がある。

中小企業における消費税の価格転嫁に係る実態調査 調査結果(概要)

    https://www.jcci.or.jp/files/180928_gaiyou.pdf

商工会議所会員企業3277件の回答のうち、売上高1億円以下の事業所では、軽減税率制度を含む経理方式の変更準備が完了または準備を開始している比率は20%に満たない。この調査にも「二度あることは三度ある」の心理が働いている。

さらに先程オンエアされていた恵俊彰の「ひるおび」では、コメンテーターが、「税の支払いについて日本人が少しづつ「うそ」をつくようになる」と発言している。これははじめから店内で飲食しようと思っても、持ち帰りと店員に申告する場面を想定しての事だ。(10月17日放送)こうなると日常の決済場面で、今まで続いていたお互いの信頼関係が毀損するいとぐちになってしまう。この点は消費税が導入された当初から同じような事がある。私自身小規模な商売をしているが、お客様から面と向かって「消費税を納税していないのに外税で消費税を取るのか」と言われた経験がある。そして未だに益税は許せないとおっしゃる方もあるが、それも確実な転嫁が実現できているという仮想の概念に由来する。

消費税が「打ち出の小槌」と言われて久しい。税率さえ上げれば税収は思ったとおりに徴収できる。政治家にとっても消費税は「打ち出の小槌」に違いない。2014年の衆議院選挙では、小槌を振って圧勝する議席を振り出した。大黒天に扮した首相が次の選挙時もこの小槌を振ると分かっている庶民には、軽減税率などあさっての話にしか聞こえないのも頷ける。

そういう私自身、その消費税を直接消費者が国庫に納税する装置と方法とプログラムで日本国特許をとってしまったのだから、私にとっても消費税は「打ち出の小槌」になる可能性だって捨てきれない。ただこれだけは確かだ。振り出される宝物。それは個人個人が直接消費税を国庫に納めることにより、消費税の累進課税、または低所得者への税額ポイント給付。つまり逆進性が解消する事。何より確実に税額の転嫁が実現することで、徴収漏れが発生しない点が優れている。この「打ち出の小槌」が地球市民の求めてきた公平中立簡素な税体系である「スマートタックス®」という宝物を振り出す事を夢見てブログを更新中です。   2018/10/17

消費税の未来・中古車下取り税を提言します。豊田章男×マツコ・デラックス「消費増税で30万台落ちるだろう」

財界トップの発言力を持つ、日本自動車工業会豊田章男会長は、10月6日東京モーターフェスの会場で消費増税に多大な懸念を示しました。今回の消費税の未来では、マツコ・デラックスさんとの息の合った対談のうち、「税金」に関する部分を文字起こしにしてみました。

毎日のように自動運転を始めとする革新的技術に触れている豊田章男会長の発言は、旧態依然とした「変わることのない人間社会の人為的とりきめ」が、100年に一度の大変革に取り残されてしまう予感にあふれています。未来からの直言として受けとめたいと思います。

豊田章男×マツコ・デラックススペシャトークショー

マツコ あっそうね質問ね。あっこれ
ピコピコ 「クルマの維持費が高いです。何とかなりませんか?」大型モニターに質問が表示される
章男 あーこれねほんとにね維持費っていろいろあるじゃないですか。ガソリン代、それから税金、保険代、駐車場代とかいろいろありますでしょ。それでそのほんとにそのへんは高いと思います。いまも自動車工業会ね、あのー日本のちょっと真面目な話をしますけど、日本の国家予算てね約100兆円。100兆円のなかの自動車関係諸税、えーというのが約8兆円。
マツコ 100兆円のなかの8兆円
章男 そのうちの4兆円はねその自動車以外のものに使ってるわけですよね。
マツコ 自動車関連で得た8兆円の税金のうち半分の4兆円ぐらいが、以外のことにまわっている。
章男 そうなるとあの自動車ユーザーもやっぱりその何ていうの国民でしょ。というのが私のトーンです。だから国民は何人もいるんだから、なんで自動車ユーザーからとったお金だけでねっていう。それをわたしの立場で言うますとね、何が自動車業界のエゴがとか、たとえば私が自動車工業会のトヨタですから儲かっているのに何を言ってんのていう声がかならずでてきます。ですけどわたし別に自動車会社を代表して言っているわけじゃなくて、ユーザーにとってですねちょっと負担が大きすぎるんじゃないの。っていう言い方をしています。
マツコ 説明をしておかないと。いまね章男社長ってトヨタの社長だけじゃなくて、今日このねこのフェス開催している日本自動車工業会の会長をやってんのよ。まあだから自動車メーカーの社長が交代でやってんだけど、今章男社長が会長やってんのね。だからその代表者としての意見でもあるわけなのよ。
章男 でもある。一回目に消費税が上がった時に日本の自動車市場は100万台落ちた。あの規模が。で二回目に消費税が上がった時に75万台落ちた。で落ちてそのまんまの数できている。で今回来年消費税上がるって言ってますでしょ。ああいう時に試算では30万台落ちるだろうと言われてる。
マツコ でってことは、それだけじゃなくて経済的な背景もあるけど、最初に消費税導入した時と比べるともう200万台規模が小さくなった
章男 かつねいろんな雇用が9万人ほど失われますっていう試算があるんですよ。
マツコ まあ自動車産業っていうのは関連会社も含めたら最大の雇用だもんね。
章男 ところがその雇用というのがねすぐね大企業っていうイメージになっちゃうんですが、実は日本っていうのは中小零細えーそしてまた自動車会社っていうのはほんとに75パーセントぐらいは部品メーカーからの力を借りてやってます。そうなるとねものすごく裾野の広い産業なんですよ。で裾野の広い産業であのその変化を起きると一番苦しむのは中小零細。だからその中小零細の雇用もね、9万人の中の大半になりますから、だからそれはね外国で作ればいいじゃないって言うんですよ。ところがその大企業外国に行けますよ今なら、だけどそれをね支えてくれている中小零細はそう簡単にね外国行きましょうよってことができるかどうかってことなんですよ。だからユーザーとそいううところを代表するところでやっていますので、ぜひともねあのうみんなでおっきな声出して、やっぱり維持費。維持費が安くなればねクルマ売れるかといえばそれは違うだろうと思います。われわれは我々で魅力的なクルマを作っていくことが使命ですし、やっぱりその使いやすくしていく、道路なんかもお国にちゃんと維持発展させてほしいなと思いますし、だからみんなで自動車っていうねあの産業が応援も頂きたいし、理解も頂きたいな。
マツコ まっだから章男社長からはっきり言えないだろうから、もうちょっと自動車税を下げてくれと、この中に政治家の方おられますか。・・・
章男 今のはなしさせてもらえばもう私仕事できましたから。
マツコ えっこれだけ言いに来たの、
章男 そういうわけじゃないけど
マツコ まあでもあのーちょっとね最初はちょっとそりゃあ豊田章男がただおちゃらけているわけにもいかないから、まじめなはなしさせていただいたけどつぎからはちょっとサービスタイムよね。・・・

それでは一体どうしたら良いのか?「スマートタックス®」からの提案です。

財源として一番に考えられるのは、「中古車下取り税」では無いでしょうか。最新のクルマを2年で乗り換える。これは最も裕福な方々の行動です。中古車の下取り評価額に変化はありません。中古業者は車の年式、下取り価格に応じて定められた課税標準(実態に則したアルゴリズムが構成可能です)に沿って、源泉徴収する仕組みです。もちろん中古販売時に課税されるものではありません。ほんの思いつきですが、会長も税調も来年までに考えてみてください。